平成15年12月定例議会個人答弁全文

 

1−(質問)彦根市に於ける農業の諸問題について

 農業を営む者にとって農作物は1年1回の収穫で一喜一憂致します。毎年、年の初めに思うことは、どうかして今年も天候不順で無いように、何とか平年作以上で有るようにと祈っている所でございます。が、今年は自然的条件とは言え10年に一度と言われる冷夏に見舞われ、又台風10号の上陸と全国的に天候不順に見まわれました。農作物の収穫量も予想通り厳しい不作に終り滋賀県での米の作況指数は平年作の93パーセントと発表されているところでございますが、そのような中で、彦根市又はJA東びわこ館内に於いて、米・麦の作況指数は、どのような指数であったのか、又市内農業者は彦根・犬上農業共済組合には殆どが加入されておりますが、被害共済の支払いはいつされるのか併せてお尋ねいたします。

 次に、米政策改革大綱について質問させていただきます。
 私の集落は平成4年頃であったと思いますが、市当局並農協のご指導を得まして、営農組合を立ち上げました。私自身も昨年まで水田約5ha、日本梨30aを耕作し、集落営農のリーダーの一人として組織の運営に、又オペレーターとして携わって参りました。当初は個人完結型で1農家にはトラクター・田植機・コンバインのいわゆる農機具の3点セットを持ち合わせていなくては農業経営は成り立たなかった地域でありました。まだ使える農機具を手放さなくてはならない等、大変厳しい意見がある中、農家集会を連日に亘って開き、スタートしたことを懐かしく思います。今では殆どの農機具は集落で一括保有し、併せて農機具による農作業はオペレーター方式を導入し、組合で一括運営している所であります。そのことによって、農家の連帯がより強固になったように強く感じております。しかしながら今日に至って、あまりにも農政が猫の目のごとく変革するため、集落営農組合もここへきてこらえきれなく、危機的状況になってきているように感じる今日この頃であります。小規模農家の切り捨て、農業従事者の高齢化と少子化社会での本当の担い手不足、又農政への不信・不満が強く現れているように思われます。そこへ今回大変厳しい米政策改革が大きく打ち出された中で、市当局も当然協議会等々を設置され推進されているところでございますが、その内容と今日までの進歩状況をお尋ねいたします。
 又、私なりに、改革大綱の中身を見聞きさせて頂いた中で理解し難い点について3点お伺いいたします。
1.地力増進作物の中でレンゲが含まれておりますが、レンゲは捨て作りが可能な作物で、種を播けば努力無しに交付金を頂くことが可能な作物と考えますが如何でしょうか。
2.認定農業者・担い手農業者・特定農業団体・作業受託組織等、大綱にうたわれておりますが、農業者には非常に解りづらい、誰にでも理解できる様にならないのかご見解をお尋ねいたします。
3.認定農業者の経営面積は4ヘクタール以上と言われておりますが、現在までの認定農業者の認定面積は20ヘクタール以上とお聞きいたしております。どちらが正しいのかお示し頂きたい。あわせまして、もう既に麦の播種は終えられたことと思いますが、平成16年度の米の生産調整対策の対応はどのように決定されるのかお伺いいたします。

1−(回答)植田洋一産業部長
 彦根市における農業の諸問題のご質問にお答えします。
 米の作況指数は、近畿農政局統計・情報センターおよびJA東びわこによると、およそ95、麦の作況指数については、県下全体で72となっており、また、農産物の被害共済金につきましては、麦の共済金が10月に彦根犬上農業共済組合より既に支払われております。米の被害共済金につきましては、12月16日から19日にかけて該当農家に支払われる予定と聞いております。
 次に、協議会等での進捗状況につきましては、米政策改革大綱で示された地域水田農業ビジョンの策定にあたり、彦根市水田農業推進協議会内に彦根市水田農業ビジョン検討委員会を設置し、本市水田農業の推進方向を検討しており、8月1日の第1回から11月26日の第5回まで協議を重ね、今月の委員会で彦根市水田農業ビジョンの素案がまとめられる予定となっております。また、集落へはこの素案をもとに懇談会等を開催し、周知の徹底と意見の集約を図ってまいりたいと考えております。
 レンゲの交付金の取り扱いにつきましては、レンゲによる地力増進の交付金を受けるためには、鋤き込み、有機物の補給、水田を良好な状態に管理しなければならない必要があることから、捨て作りでは地力増進作物の対象とはならないものです。
 大綱の中の難解な字句につきましては、認定農業者とは、農業を主業として選択されたプロの農業経営者、特定農業団体とは法人化を目指す集落営農組織、作業受託組織とは複数の農家が組織化し農作業をする団体であり、担い手農業者とは、これら農家や組織を含め、地域農業の中心となって農業経営を行なう農業者のことをさします。いずれも米政策改革関連の諸施策において使われている用語ですが、市といたしましても可能なかぎり解りやすい説明を行うよう対応してまいりたいと考えております。
 次に、認定農業者の該当につきましてお答えいたします。
 認定農業者の認定にあたり、農業経営改善計画の提出が要件となります。この計画は、効率的かつ安定的な農業経営を目指すために、経営規模拡大に関する目標、生産方式・経営管理の合理化の目標、農業従事の態様等の改善目標等が必要となり、審査にあたっては基本構想に照らし計画に実現性があるか等を総合的に判断して認められるもので、その目標のひとつとして、水稲作の場合は20ヘクタールを目指していることとしております。
 一方、今回の米政策改革で新たに設けられた、担い手経営安定対策で、補てん金を受け得るための面積要件が4ヘクタール以上の経営面積をもつ認定農業者とされているものでございます。
 最後に、平成16年度の米の生産調整対策の対応につきましては、生産調整目標の配分は、滋賀県から生産調整目標数値が市へ通知され、彦根市水田農業推進協議会にて協議し、各集落へ目標数量ならびに目標面積を配分する予定です。
 今後も彦根市水田農業推進協議会を中心に関節各機関と連携を密にし、早急に来年度以降における需給調整の具体的内容を策定してまいりたいと考えております。

(再質問)彦根市に於ける農業の諸問題について

  米政策大綱でございますが、今、水田農業ビジョンといいますか、協議会を5回重ねられたということで、この12月にまとめられるそうでございますが、集落営農にとっても皆さん大きい方から小さい、本当に切り捨てられると思っておられる農業者もたくさんおられるわけでございますので、行政といたしましても農協等々と十分密にしていただいて、できるだけ末端まで出向いていただいて、説明の回数を重ねていただきたい。そうすることによって、皆さんもわかってもらえるし、今後の農業に対しても大変勇気づけられると思いますので、やはり農業者にとって、なかなか農協の言われること、行政の言われることがマッチしない点がたくさんございます。そういうことで、そのために集落の役員さんといいますか、リーダーにとっても、相当農業者に対して説明しづらいということもあるそうでございますので、どうかひとつその点よろしくお願いいたします。
 また、レンゲの位置づけについては、今、部長が述べられたとおりでございますが、やはりレンゲが一人前の交付金をいただくということになりますと、そういうことが地力増進作物に認証されれば、地域に根差した新しい農業を目指しておる方の掘り起こしが難しくなってくるように考えられますので、よろしくお願いいたします。
(回答)植田洋一産業部長
 米政策大綱に係ります再質問にお答え申し上げたいと思います。
 米政策大綱で申します担い手と位置づけされますのは、ご承知のように、認定農業者や法人を目指します特定農業団体でございます。これらの団体なり農業者に対しましては、今後、助成等が手厚く支援される方向に向かっております。こうしましたことから考えてみますと、市内の、先ほど来何かと渡辺議員が非常にご苦労をいただいて立ち上げられて今日までに至っております集落営農組合といったものには、現状維持、現在の姿では担い手としての位置づけはされないことになってまいります。
 したがいまして、先ほど申しました特定農業団体の方向に進めていただく必要がございますし、まずは法人化を目指す特定農業団体にステップアップをいただきまして、5年以内に農業法人にまで進んでいただかないと、メリットが非常に薄くなると、こういうことでございますので、そういったお話し合いをしている中で、先ほど再質問でご指摘ありましたように、各集落の役員の方々を初め、また各農業者においては非常にその辺の説明のしづらい面、今日までの歩みとはギャップが大きいといったことの非常なご苦労があることは承知しておりますので、ご指摘いただいたように、私どもも30数年ぶりの大改革ということでございますので、営農の専門的なノウハウを持っておりますJA東びわこと、これは何としてもタイアップして、きめ細かなところまで支援をいたすように努力してまいりたいと、このように考えますので、格別のご理解をいただきたいと思います。
 以上でございます。